手持ちの竹籠を棚卸中です。新しい竹籠の制作に取り掛かる前に、機能的に問題ないか、あるいは見た目が悪くなっていないか、点検している次第です。玄関の上に、柄付き花籠(口径44cm×37cm、高さ10cm)があります。この籠にはドライフラワーや野の花などを活けた花瓶を置いたりしています。この花籠、見た目はどうにもなっていないようでしたが、柄の側面が折れています。このままの状態で、花瓶などを入れて持ち運ぶと、抜ける恐れがあるので、柄を取り換えました。折れ具合を観察すると、縦に裂けるのでなく、真横に切断された状態となっています。外からの衝撃ではなく、柄全体を強く押し曲げている張力が原因のようですが、真横に割れる事例は初めての経験です。柄の厚みが均等でない場合は、制作後に厚さが薄い場所が折れることも考えられますが、柄(幅2.5cm、全長1m68cm、)の両端以外の厚みはほぼ同じ(5mm)にしていますので、不思議です。虫食いや刃物傷もないので、折れた原因がよく分かりません。この籠は、遊びの雰囲気を出すため、形状は楕円形にしています。先日、切り出した硬い青竹を長さ1m68cmの柄に加工し、柄全体が楕円状に曲がる癖を十分つけてから、一気に籠の中に差し込んで、出来上がりです。秋口に採集した青竹は、弾力性に富み、大変細工がしやすいです。籠の両脇と柄は前回は麻糸で固定していましたが、今回はツヅラカズラで留めました。修理ができる竹籠は、生活道具としていつまでも使用できるのでありがたいです。
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花籠の柄修復
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