納戸の整理をしていたところ、古い果物籠が出てきました。六つ目編みの籠(口径26cm×26cm、高さ14.5cm)で、随分前にミカンやリンゴなどを入れて使用していたものです。縁輪と底輪は竹ヒゴで縁巻きしたものですが、ところどころヒゴがはじけています。縁輪のヒゴは皮付きヒゴですが、底輪は身ヒゴのみでの縁巻きです。底輪のヒゴは、面取りが十分でなかったようで、ヒゴ割れが目立ちました。ヒゴなどがはじけ、果物籠として使用するにはふさわしくないので、後日修理する予定で、そのまま納戸にしまい込んだようです。先日使用した縁巻き用ヒゴの材料が残っていたため、古い縁巻きヒゴを取り外して、再度縁巻きしました。底輪については面取りし直すのが困難なため、倉庫に保存しているツヅラカズラを水に浸し、十分柔らかくなってから、これをヒゴとして用いました。ツヅラカズラは大変丈夫で、強く締めても切れないので、縁輪などを縛るには向いています。カズラ自体は竹ヒゴと異なり、丸い形状ですので、作業の途中で反転することがありますが、それでもねじ切れることがないので、重宝します。縁巻きを新しくし、傷んだ立竹の数本を取り換えたので、再利用できるようになりました。籠の修理も大変勉強になります。
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古籠(六つ目編み)の再生
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